2006年3月 6日 (月)

大地の気を取り込む法

 ディスクトップを書きかけた文で埋めながら、ごぶさたを重ねれば重なるほど便りが出しにくくなる気分のまま、流れて早や、3月、啓蟄。陽気が地中を昇ってくるのを感じ取った虫たちが蟄居を解いてカラダを伸び伸びと開き始める時季。もちろん、われらがカラダもそんな気配を感じ取っているんでしょうから、こちらも協力して昇ってくる陽の気をカラダのなかに取り込りこんでやりましょうか。

 まず、大地の上に肩幅ほどに両足を開いて立ちます。顎を引き加減に背をまっすぐに伸ばして重心を足腰にゆったりと乗せ、両腕は脱力してダラリとたらします。

 次に、両の足の裏が地を踏んでいる感触を確認し、カラダの重心が開いた両足の真ん中に来るように意識しながら、その重心を骨盤の中央から脳天の真ん中を突き抜ける線になるようにバランスを取りつつ、両足の間から膝、腰へと上げていきます。

 重心が重心線上の腰の真ん中あたりにきたところで、バランスを崩さないように心掛けながら膝を緩めて、リラックスさせるように心持ち前方に曲げます(後方には曲がりませんね)。するとそれに連動して腰がやや落ちるわけですが、そのとき重心線は足を離れ、ケツの穴の2~3センチ前方から入って脳天の真ん中を貫く線になって落ち着くはずです。

 その重心線はお腹の真ん中を縦に貫いているわけですが、ついで、意識のスポットをその重心線の、ヘソの下、恥骨の上端との中間辺りで、重心線のやや前方(腹の表面と重心線の真ん中ぐらい)辺りに置きます。いわゆる丹田のあるところです。といって、慣れないうちは、え?どこ?どこ?という感じですが、最初はアバウトでいいんです。ヘソの3~5センチ下の重心線よりやや前あたりにテニスボールぐらいの球体を想像して、そこに意識してカラダ全体の重心点をそろりと置きます。

 これがいわゆる〈自然体〉ですよね。特徴はこのとき、カラダのどこにも力が入っていません。それを確かめるためには、意識を丹田のテニスボールほど(慣れてくるとゴルフボールほどになる)の重心点に置いたまま、それを弾ませるように、両膝を軽く上下させてみるといいでしょう。どうです?どこにも力が入ってないでしょ?それが確認できたら、カラダを静止させます。

 さて、この自然体のまま、鼻から息を吸って口から吐き出す腹式呼吸を2~3回(気分が落ち着くまで)できる限りでいいですから、ゆっくりとやります。このとき、鼻から吸気するとき、吸った空気を丹田に向けて球体を膨らませるように呼び込むと腹式呼吸のコツもつかめます。吐くときは球体の空気をゆっくりと抜く容量でやればいいわけですよね。かくて、心気ともに落ち着いたとき、いよいよ地に昇ってきた陽の気をカラダに取り込む準備ができたということです。

 自然体では、両腕は掌(たなごころ、手相のある方ですな)をカラダに向けて垂らしているわけですが、息を吸いながら、その掌を後ろ向き(手相がある方が背中側、ない方が前側、ですよね)に、カラダと平行になるくらいの位置までやわらかくひねります。そして足の裏に感じている大地と、指先と手のひらにその大地から立ち上ってくる気を感じ(イメージで結構)ながら、それを放さず、ゆっくり息を吐きます。

 さて、ここから、大地に充満し、そして地に置いた足の裏と、腰のあたりにあって地を向いている指先と手のひらに感じている陽の気を、吸気とともに見えない糸の束を引き上げるように、足の裏と手のひらからカラダの中に吸い上げていくのですが、このとき、両腕を手のひらに感じている気を掴んだまま、ゆっくりと前方に上げていきます。

 同時に、足の裏からも膝から腰へと気を吸い上げているわけですが、そうして手足から吸い上げた気は、カラダの中心に集めながら脳天へと上げていきます。脳天を突き抜けて天空に放ってもかまいません。ただし、気は失われませんように、ご注意を。

 この吸い上げは、両腕が肩と平行になるところまでで一動作です。つまり、両腕が肩と平行になるところまで吸気と共に気を吸い上げ、そこで吸気も終えるということです。

 それからゆっくりと息を吐き出しつつ、両腕を元の自然体の位置に下ろしていく間に、手足から脳天のてっぺん、あるいは天空に突き抜けるまで吸い上げた気を丹田の球体に収めていきます。この吸気と吐気(吸気で気を吸い上げ、吐気で吸い上げた気を丹田に集める)のふたつの動作で一セットです。

 これはいわゆる気功のいちばん基本的な気の取り込み方ですが、このワンセットの動作を気のすむまで何回か繰り替えして早春、上昇しつつある陽の気をカラダの、いわゆる中心である丹田に取り込んでいくわけですが、ふつう、これを3~4回やると、なかには軽く汗をかく方もおられるようで、カラダの中がポッと暖かくなってきます。

 そして、最後にこれは非常に重要なことですが、カラダが暖かくなってきたら、気を取り込むことを止め、元の自然体に戻って何回か腹式呼吸をくり返して、上がったテンションを平常に戻すと同時に丹田に集めた気を落ち着かせることが大切です。それを忘れると、取り込んだ陽の気が落ち着かず、平常心を乱しますからね。つまりは、気を取り込み、取り込んだ気を落ち着かせ、洗われた平常心と自然体に立ち返ったところで、はじめて終了と心得てください、ませね。やったあとの気分は当然ながら、清清しく、いいもんです。多少の憂さならトビますね。

 なお、この気の取り込み法は慣れると10~20分ぐらいでできますが、達人の話では、気を取り込むのはやはり、太陽が地平に姿を現わして中点に達するまでの午前中、起きるのが遅いわたくしめに気を使ってくれたのでしょうが、できれば朝10時ごろまでがベストだと、おっしゃっていました。それでもわたくしめのばやい、間に合わないことがままあるので、もっとプライベートに実用化するために、早朝、夜明けとともにやってから寝るのはど〜かとお尋ねしたんですがね、はっはっはと笑って答えてはくれませんでした。

 そこで、邪道と知りつつ試してみたんですが、これがぐっすりとよく眠れて、寝起きもサイコウでした。しかし、これはあくまでも邪道ですからね。あくまでもお勧めは午前中ということで。トライ・イット。

 こんなところからまた、ぼちぼちと、Another way。

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